自然


完璧になろうとすると
力が入る 視界が狭まる
人間は自然の一部で
それ以上でもそれ以下でもないのに
僕らはいつも思い上がってしまう

けれど僕らは知っている
自然がどんなに美しいかを
あいまいなものの優しさを

ひとはみな脆いうつわだと
言った人がいた
うつわの美しさは
内に宿した空白にある

きっと僕らは
これからも間違い続ける
その予感はたぶん希望
欠けたところは何度も継いで
傷ついた君をそっと匿う

溜息も肯定したい 感情の溢れるさまを世界に贈る

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