犀
  • 犀
  • 短歌
  • 詩
  • ラジオ

文

2022.12.18 09:36

ただ在る

思いつきで生きると決めてから、随分と気楽になった。朝起きて、今日の空気を吸いこむ。腕をいっぱいに伸ばして、体と共に生きていることを思い出す。お湯を沸かす。チチチ、というガスの点火の音。湯気を見つめる。家族の会話も、かろやかなリズムとして耳の中を転がってゆく。今しか味わえない言葉たち。今。生きているのは今なんだ、と思う。手元ばかり見ていたら苦しくなって、いつも冷たい目をしていた。生きることがわからな...

2022.12.05 09:40

下降

躁からの、ゆるやかな下降。躁になると、目に飛び込んでくるもの、聞こえてくるものが強い意味を持って迫ってくるから怖い。テレビもスマホも危ない。感受性が強くなって、生きてるだけで心が震えてくる。変な感覚。そしてものすごく疲れる。昨日もベッドに横になったら、自分の体がずーんと沈みこむのがよくわかった。だから、躁が弱くなってきたのはいいことだ。けどここからまた鬱になるのが怖い。穏やかに生きたい。湖に浮かぶ...

2022.11.28 14:48

私の好きなもの

最近の私の好きなものは、においです。においはふと出会うものだから、この日この時間に会おうという約束はできません。時々ふらりと会いにきてくれるもの。においは色も形もなくて、空気でもない。空気が纏っている服みたいなものかな。好きなにおいはいくつかあって、出会えると、とっても嬉しくなる。いつまでも嗅いでいたいけどさらりとどこかへ行ってしまう。また会えますようにって祈るだけ。今日は2回くらい、好きなにおい...

2022.03.30 09:11

きっとそれぞれに喜びも苦しみもあるのだと思うけれど私よりも深い苦しみがあるのかもしれないと心の奥の方に、痛みとしていつも置いておく必要があるのだろう

2022.03.29 23:22

かなしみはきっとうつくしさの伏線だ。ぜつぼうはもっと遠くへ行くための潜水だ。どうせそのうちまた落ち込むけど、それだって私とせかいを面白くする要素なんじゃねーかってことでもうあとは楽しむだけである。そのままゆけ、せかいはきっと待っててくれる。

Page Top

Copyright © 2025 犀.

Powered byAmebaOwnd無料でホームページをつくろう